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庵治石(香川)

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庵治石(あじいし)

◆ 採掘地・丁場

香川県高松市庵治町・牟礼町

庵治石小目

庵治石中目

◆ 主な特徴

庵治・牟礼両町の県境に位置する五検山(ごけんざん)より採掘される花崗岩。石英・長石・雲母などの結晶が小さく、その結合が緻密ゆえに磨けば磨くほど美しい艶が出てきます。また研磨した石面に潤いを与えたようなまだら模様の光沢「斑(ふ)」が浮き出てくるのも大きな特徴。最高級墓石材として知られています。

◆ 庵治石の有名な使用例

広島平和記念公園 原爆慰霊碑、高松空港モニュメント など

◆庵治石で建てられた有名人のお墓

・大平正芳(元首相)
・石原裕次郎(俳優)
・手塚治虫(漫画家)

庵治石の岩質データ

分類:花崗岩

見掛け比重:2.66(中目)/ 2.663(中細目)/ 2.65(細目)(t/m3)

吸水率:0.1(中目)/ 0.156(中細目)/ 0.15(細目)(%)

圧縮強度:147(中目)/ 119.33(中細目)/ 155(細目)(N/mm2)

庵治大丁場 見学ツアーに参加して

四国・香川県で採石されている庵治石は、言わずと知れた日本を代表する最高級御影石であるが、実際に丁場を訪れると、なぜ庵治石がこれほどのブランド力を保っているかが実感できる。ご存じの通り、庵治石とは石英・長石・雲母などの結晶が小さく、その結合が緻密ゆえに磨けば磨くほど美しい艶が出てくる。また、研磨した石面に潤いを与えたようなまだら模様の光沢「斑(ふ)」が浮き出てくるのも大きな特徴だ。

現在、庵治産地では大丁場、中丁場、野山丁場、庵治地区の四カ所で計36社が庵治石の採掘業務を行なっている。今回見学させていただいた大丁場が開かれたのは今から約四百年前のこと。讃岐藩松平家の省令によって採掘が開始された大丁場の庵治石は、高松城や屋島東照宮などに使われたことから「御用石」とも呼ばれ、現在は8社が細目、2社が中目を採掘している。

毎年初夏に開催されている「あじ(庵治)ストーンフェア」において、「庵治大丁場見学ツアー」は恒例の注目企画のひとつとなっており、キャンセル待ちが出るほどの人気がある。丁場で体感できる経験こそがエンドユーザーへの大きな説得力にもなるものであり、今年の見学ツアーに同行したときもマイクロバスは超満員だった。ストーンフェア会場(サンメッセ香川)を出発したマイクロバスに乗り、丁場に着く。山道は急勾配ではあるが、しっかりと舗装されているところにも行き届いた管理体制が感じられる。大丁場は源平合戦の古戦場として知られる瀬戸内海を望む五剣山の北西にあり、海に面して青味が映えるその岩肌に目を奪われる。なるほど、青御影と呼ばれる所以である。

岩盤の層を見極めながら庵治大丁場の公式伝承者に任命されている谷本竹正氏の説明に耳を傾ける。 「岩盤をよくご覧ください。斜めに入っている亀裂がわかるでしょうか。庵治の石職人たちは、南北に入っている亀裂を『かさね肌』、東西に入っている亀裂を『二番肌』と呼んでいます。庵治石の採石はこれらの層の間から選りすぐったものを取り出していく作業になるわけです」。 岩盤に入っている亀裂が非常に多く、かさね肌、二番肌の間から傷のないものを採っていくと、真正な庵治石ブランドの名を冠せられる墓石や灯籠などに使われるのは僅か3~5%である。

そして、どこからでも採掘できるわけではない。採掘には県の許可が必要であるが、県に提出して認められた計画に基づいて採掘しなければならないのである。そうした計画性の上で、長年の経験により培かわれた目を持つ職人たちが、岩盤の層を見極めながら大切に石を取り出していく。

石割り実演では、切り出された石の塊にセリ矢をかましゲンノウで叩いていく。丁場に鳴り響く「カーン、カーン」という甲高い音が、しばらくするとやや鈍い音に変わる瞬間がある。石に割れ目が入ったことの合図だ。パワーショベルのバケットを割れ目に軽く引っ掛けただけで石はきれいに割れ、青味を帯びた何とも瑞々しい石肌が現れる。 庵治石に誇りを持つ 石職人に支えられて 大丁場を管理する大久保家17代当主である株式会社オオクボエンタープライズの代表取締役社長である大久保一彦氏により、安全を第一に考えた厳重な管理体制と、長期的な視野のもとで計画的な採石が行なわれていることの説明がなされる。そして、庵治石の品質の高さは、単に素材が良いというだけではなく、産地の人々の妥協のないこだわりの姿勢に支えられている点が強調された。

「庵治産地には昔から『手間を惜しまず、名を惜しむ』という言葉があります。良いものを作るためには妥協をせず、手をかけてこだわり抜き、庵治石というブランドの名に誇りと愛情を持つ数多くの職人がいます。そうした人々によって庵治石は支えられているわけです」。  同じ岩盤の層であっても、ほんの数メートル離れただけで石の目合いや色合いが違ってくることもある庵治石。それだけに石職人の長い経験と高い技術が求められる石であるが、石は人に支えられ、そして石が人を支えていることが丁場を見て話を聞くと実感できる。石と人が強く結び付いた強みが、庵治産地の最大の特徴といえるのかもしれない。

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