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やさとみかげ(茨城)

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やさとみかげ

◆ 採掘地・丁場

茨城県石岡市八郷地区

◆ 主な特徴

淡い青味を帯びた色合いで、石質は適度な硬度のため加工しやすく、墓石、モニュメント等として幅広く使用されています。

◆ やさとみかげの有名な使用例

やさとみかげの岩質データ

分類:花崗岩

見掛け比重:2.659(t/m3)

吸水率:0.2(%)

圧縮強度:161.32(N/mm2)

チームワークの良さで“巨大岩盤”に挑む 株式会社石原石材

大材も採れる 迫力の巨大岩盤

豊かな自然に恵まれた風光明媚な観光地として知られている茨城県石岡市(旧新治郡八郷町)。市の西側には平野部を取り囲むようにして多くの山々が連なり、その一つである加波山の東側、標高500メートル以上のところに茨城の銘石の一つ「やさとみかげ」(白系花崗岩)の丁場が開かれている。
丁場に到着してまず最初に目を奪われるのは、まるでビルの壁面のように、まっすぐ垂直に切り立った巨大な岩盤だ。「やさとみかげ」は淡い青味を帯びた色合いが特徴で、本磨きだけでなくビシャンや小叩き仕上げでも独特の風合いを出せることから、墓石・外柵材として知られているが、建築用などの大材としても幅広く重宝されている。岩盤のふもとに立って見上げると、その巨大な迫力に圧倒されるとともに、「なるほど、これなら相当な長尺物だって採れるに違いない」と誰もが納得させられるだろう。実際にこれまでも、特殊な形状のモニュメントや、長さが6メートル以上もある石柱の材料として使用されたこともあったという。

4名の丁場職人が活躍

かつて最盛期の時代には、およそ10社もの採掘業者が稼働していたといわれる加波山東側の丁場(加波山の西側では「真壁みかげ」が採掘されている)。この丁場で採れる石は、古くから「茨城中目石」という名称で親しまれてきた。そんな地元の銘石を平成11(1999)年に「やさとみかげ」として商標登録し、展示会への出展や各種のPR活動などを通して積極的にブランド化を推し進めていったのが㈱石原石材(茨城県石岡市)だ。現在も加波山東側丁場で採掘を続けている唯一の会社である。
「もともとは昭和41(1966)年に父が始めた会社なんです」と話してくれたのは、同社の二代目にあたる代表取締役の石原且久氏。香川県の小豆島出身であった先代が、茨城県東茨城郡にあった大手石材業者の会長と旧知の仲だったこともあり、採掘事業を任されるかたちで創業に至ったという。
現在、この丁場で採掘にあたっている同社の職人は、大ベテランの石橋英夫氏(72)と、石橋氏のご子息で丁場職人として25年目の石橋裕二氏(48)、23年目の橋本進一氏(46)、8年目の飯田崇行氏(44)という4名が中心。中堅メンバー3名の中でもっとも経験のある裕二氏が、丁場の責任者という役割を担っている。
「この仕事の良さは、なんといっても大自然の中で気持ちよく働けること。もっとも、雨の日ばかりが続くと気持ちがくじけますけどね(笑)」と裕二氏。巨大な岩盤が高くそびえ立っている丁場だけに、採掘の作業は常に危険とも隣り合わせだ。
「採掘をしていて一番危ないなと感じるのは、3~4mの高さにいるとき。逆にもっと高いところのほうが、気が張っている分だけ怪我もしないんです」。作業中は常に責任者として現場の安全確保にも全力を注いでいるという。

石が採りやすい丁場にしてきた

同社が採掘している「やさとみかげ」の月産量は平均にしておよそ3000才ほど。「5000才まで出る月もあれば、以前には使える石が半年間くらい出てこなかった期間もありました。採掘量はそのときによっても大きく変わってきます」と橋本氏。採れた石は墓石や建築材などとして、主に関東や北陸方面に向けて出荷されていく。
近年、国産材に対するニーズが全国的に高まっていることはご存知のとおり。低価格でありながらサビが出にくく艶持ちに優れ、劣化にも強いといわれる「やさとみかげ」にも新たな注目が集まっており、ここ数年は関西や九州方面に出荷されるケースも増えてきているという。もちろん、その分だけ現場の職人にかかる負担も増していくが、「この丁場は、長い年月をかけて改良を重ねてきたことが一番の強み。石が採りやすくなるように、さまざまな工夫がしてあるんです」と全員が声をそろえて、強い自信のほどを伺わせてくれた。
今回、同社の丁場を訪れてもっとも印象的だったのは、こうした職人の皆さんのチームワークの良さと、活力に満ちあふれた現場の雰囲気である。

「実際、うちの親父(英夫氏)なんて、今でも10トンダンプの新車を乗り回してますからね(笑)。もう72歳なのに、とにかく元気がある。こういうところは今後もしっかり見習っていきたいです」と裕二氏。橋本氏と飯田氏も「この丁場は1500メートル下にまで石があるといわれているので、これからも良い石をどんどん出していきたい」と声をはずませる。
大自然の中で、信頼の置ける仲間に囲まれながら石を切り出していく。こうした丁場職人としての仕事に対する気概と誇りが強く感じられる取材でもあった。

株式会社石原石材

茨城県石岡市大塚1942-1
電話:0299-43-2150

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