とことんこだわるお墓やさん

お客様が望む
最高のお墓をつくることに
こだわっていきたい

「とことんこだわるお墓やさん」というキャッチフレーズの宝木石材有限会社は、これまで培ってきた幅広い知識・経験をもとに、お客様が望む最高のお墓づくりを心がけている。また、テレビ・新聞などでも話題になった「合格神社」、お地蔵さんの絵と手書きの文字などを組み合わせた「みきおだよ展」など、ユニークな取り組みを行なっていることも特徴だ。

宝木幹夫(たからぎみきお)さん
昭和41年生まれ。昭和41年に創業した宝木石材有限会社の2代目。趣味は飛行機やヘリコプターなどのラジコン。最近はドローンも購入し、鳥居の上の写真を撮ったり、瓦の文字を調査するなど仕事にも活かしている。また、ダンスも得意で「恋ダンス」は完璧に踊ることができるとか!?

 

―石屋さんの家に生まれた宝木さん。家業を継ぐことは子どもの頃から決めていたのですか?

宝木 うちは父が創業した会社なのですが、祖父も石職人だったので、自分もいつかは継ぐだろうとは思っていました。ただ、若い頃は「自分の可能性を試してみたい」という気持ちもありました。洋服が好きだったので、アパレル関係の仕事に就こうと、家を出る口実に県外の専門学校に通っていた時期もあったんです。
しかし、ある日、母から「父が背骨を骨折してしまったので助けてほしい」と連絡が来て。最初は、父が完治するまでのつもりだったのですが、手伝っているうちに石屋さんの仕事の面白さがわかってきまして(笑)、結局は戻ってくることにしたんです。
ただ、父は昔気質の職人なので、手ほどきなどは一切ありませんでした。「職人は自分から学ぶんや」ということで、父の背中を見ながら、わからないところは近くの石屋さんや職人さんに聞きに行ったり、仕事の後や休日の空いた時間に字彫りの練習をしたり。もちろん苦労することも多かったのですが、今になって考えてみると、そうやって自分なりに学んできたことが、ものすごく役に立っていると思います。

 

―宝木石材といえば、「とことんこだわるお墓やさん」というキャッチフレーズがとても印象的ですね。

宝木 そのキャッチフレーズを考えたのは、15年くらい前だったと思います。それより前は、毎月の売上にこだわったり、いろいろ試行錯誤をしていた時期がありました。でも、あるときに「こういう仕事のやり方を続けていては良くない」と思うことがありまして、そこからですね。お墓や供養のことなど、これまで勉強してきたことを活かしながら、自分のこだわりを全面に押し出していこうと決めたんです。
たとえば、弊社オリジナルの特許墓石や実用新案の付属品の提案などをはじめ、吉日など良い日取りだけを選んでお墓を建てたり、ご先祖様までさかのぼって法名・戒名を彫っていったり。そういう細かいところまでこだわりながら、心のこもるお墓づくりを提案させていただいています。

最高級銘石「庵治石」製墓石の展示も


―そういったこだわりに対して、お客様の反応はいかがですか?

宝木 多くの方に喜んでいただけていると実感しています。お墓をつくる上でもっとも大切なのは「お客様がどういった気持ちでお墓を建てられるのか」、あるいは「何を一番気にされるのか」だと思います。この部分をしっかりと聞かせていただきながら、より良いお墓づくりへの提案をさせていただきます。決して私のこわだりを押し付けるのではなく、お客様の想いに寄り添いながら、一緒になって、そこに眠られる方たちに満足いただけるようなお墓づくりを心掛けています。

 

―宝木さんにとって、お墓の良さとはどんなところだと思いますか?

宝木 私自身も、仕事の途中などで父の眠るお墓の近くを通りかかったら、少し立ち寄ったりすることも多くあります。そうやって普段の生活の中で、心を落ち着かせて気軽に手を合わせられる場所がある。そういうところが、お墓ならではの良さなのではないかと思います。
お墓の前で一息つくことができたり、心の中に溜まっている悩みを吐き出すことで癒やされたり。人によっては見守ってもらっている、力をもらっていると感じることもあると思います。そういった、一人ひとりが、ほっと安心することのできる場所、心の拠りどころのような存在だと感じています。

 

―お店の中にある「合格神社」や「みきおだよ展」などについても教えてください。

宝木 「合格神社」のもとになっているのは、地元で採れる「笏谷石」でつくった「合格サイコロ」です。これは5と9の数字だけでつくられたサイコロで、5か9。つまり合格と語呂合わせしているんです(笑)。
これをうちのオリジナル商品として受験生に無料プレゼントする企画を行なっていまして、それに合わせてつくったのが「合格神社」。「合格サイコロ」は神主さんにご祈祷していただき、「合格神社」には願いを託せるようにしています。この企画は多くの受験生からも喜んでいただけていまして、これからも継続していきたいと思っています。

合格サイコロ

宝木石材(有)店舗内にある「合格神社」

 

そして「みきおだよ展」というのは、「にんげんだもの」の詩で有名な相田みつをさんからヒントを得た展示です。最初はお地蔵さんの絵や言葉を書いて店内に飾っていたんです。そうしたらお客様から「癒やされる」などとお褒めいただいたものですから、つい調子に乗って、たくさん書いていってしまいまして(笑)。今は店舗内のあちこちに展示しています。

「みきおだよ展」に並ぶ宝木さんの作品

直筆でお地蔵さまの絵や言葉を書く宝木さん

 

―今後はご子息の諒さんも3代目として加わり、さらなるパワーアップが期待されますね。最後にこれからの展望を聞かせてください。

宝木 息子は2020年3月まで愛知県の岡崎産地で5年間の石工修業をしてきました。お客様にお渡ししているニュースレターの中でも修業中の息子の近況を伝えたり、店内に特設コーナーを設けて、修業中につくった灯籠なども展示してきました。おかげで、修業しているときから、息子の活躍を楽しみにしてくださるお客様もいらっしゃいました。跡継ぎがいることによって、お客様の安心や信頼につながっている面もあるかと思います。
時代に合わせてどのように変化させていけるか。このことは大きな課題でもありますが、今後、息子と一緒に仕事をしていく中で、3代目としての新しい意見も取り入れていきたいですね。
お墓を大切にする方はいつの時代にもいらっしゃいます。これからも、そういったお客様と一緒に、ご先祖様を敬う心や信仰心のあつさを絶やさないように、「とことんこだわるお墓づくり」を進めていきたいと思っています。

 

宝木石材有限会社

3代目となる諒さんが手掛けた作品が並ぶ宝木石材(有)3代目コーナー

所在地:福井県越前市芝原3丁目6-54
TEL:0778-22-6307
ホームページ:https://宝木石材.com

いしマガ取材メモ

お店の中に用意してある石窯でピザを焼いたり、石臼で挽いたコーヒーを振る舞うなど、いろいろとユニークな取り組みを行なっている宝木さん。地元では知る人ぞ知る同店の逸話に、「社員総出の雪かき」というものがあります。これは、前日まで降り続いた大雪で開眼法要の実施が危ぶまれたときのこと。「亡き人の命日に開眼法要をしたい」というお施主さまの想いを汲み取った宝木さんが、60センチは積もっていたという雪をかき出し、墓所までの道をつくってしまったという話です。しかも曲がり角はきれいな直角にして、最後はスリッパでも通れるくらいの完璧な道になっていたとか。まさに「とことんこだわる」宝木さんらしいエピソードといえるのではないでしょうか。