時代と共に墓石の形も変化してきています。最も大きな変化は、和型墓石から洋型墓石への移行です。特に首都圏の霊園においては、洋型墓石の普及が顕著で、霊園によっては墓石全体の9割以上を洋型が占めているところもあるほどです。

他の地方においては、和型がまだまだ主流になっている地域もありますが、首都圏と同じように洋型が増えている地域も少なくありません。長くお墓の基本形として親しまれてきた竿石・上台・中台という三段の縦長の和型墓石も、地域によってはもはやお墓のスタンダードとは呼びにくくなってきている傾向も見られます。

洋型が支持されるのにはいくつかの理由があります。そのひとつは、芝生墓地や西洋風霊園が増えてきたという背景です。そういう墓地の雰囲気には洋型がマッチします。

また、耐震性の観点から洋型が選ばれている面もあります。形状に安定感があるため、地震の多い地域では洋型が増えています。

近年の墓所の小型化傾向も洋型の普及を促しているようです。墓所が小型になると、お骨を納めるカロート(納骨室)が地上式になります。地上式カロートの上に和型を建立すると高くなりすぎてしまい、圧迫感のあるお墓になってしまいます。そのため、小型墓所では洋型のほうが支持される要因にもなっているようです。

もちろん、小型墓所でも和型を希望する人もいます。その場合には、石塔の高さをやや抑えた和型にするという方法などが見られます。

ライフスタイルが多様化した現代においては、洋型のニーズが高まりを見せるのは必然だといえるかもしれません。定型化した和型に比べて洋型のフォルムにはデザイン上の柔軟性もあり、個性を表現しやすい利点も挙げられるでしょう。

部分的に曲線加工を施すなどの様々なデザインアレンジが可能であること。多種多様な石種を用いても違和感がないこと。墓碑銘として様々な言葉を選ぶことができること。こうした自由度が高くなるのも洋型の特徴だといえそうです。