銘店“石屋”シリーズ  鈴木石材店(愛知県刈谷市)

ご満足いただけるお墓をつくり、それを長く守り続けていきたい。

祖父の代から、地元の愛知県刈谷市でお墓をつくり続けている鈴木石材店。現在は二代目にあたる鈴木伸宏さんが、祖父の遺志を継いで日々のお墓づくりに勤しんでいます。今回はそんな鈴木さんに、石屋さんを継いだときの想いや、お墓を建てるときにいつも大切にしていることなどを聞きました。

鈴木伸宏さん(1971年生まれ)
鈴木石材店の二代目。お墓に関する幅広い知識と教養を備えた「お墓ディレクター(2級)」として、誰からも安心してもらえる石職人を目指しています。

―まずはお店の歴史から教えてください。

鈴木 今から80年ほど前に、他の石屋さんで修業した祖父が独立して始めたお店です。ちなみに父は別の仕事をしていましたので、私が二代目として祖父から仕事を譲り受けたかたちです。

―鈴木さんが仕事を受け継いだのは何歳のときですか?

鈴木 24歳くらいの頃、祖父が亡くなってしまったときに、「このままお店を畳んでしまうのは惜しいな」と思ったのがきっかけです。ただ、父は「やりたいならやってみろ」と言ってくれたのですが、母からは「石屋さんは大変だからやめておけ」と忠告されましたね(笑)。

鈴木石材店による建墓例①

―それでもやろうと思ったのはなぜですか?

鈴木 もともと私は土木や建築関係の仕事をしていたのですが、そのときが仕事を辞めたタイミングでもあったんです。ただ、それ以上に祖父のことが好きだったというのが大きいですね。
幼い頃から、祖父が大きな石を運んでいるのを見て「すごいな~」と尊敬していましたし、自分も真似をして、そのへんの小さな石を積んで遊んでいたのをおぼえています(笑)。ですので、心のどこかに「自分も大人になったら石屋さんになりたい!」という気持ちがあったのだと思います。

―すでにお祖父さまが亡くなっていたのに、どうやって仕事をおぼえたんですか?

鈴木 まずは祖父が一緒に仕事をしていた石職人さんのところへ相談に行きました。そうしたら「とりあえずは仕事を取れ」と。「仕事が取れたら手伝いにきてやるから、現場で仕事をおぼえろ」とおっしゃっていただき、一つひとつの仕事を通して、その方からいろいろなことを教えていただきました。
あとは、仕事をしていくうちにいろんな方と知り合えたのも良かったです。ちょうど石製品の卸会社に中学時代の一つ上の先輩がいたので、その方にほかの石屋さんを紹介していただいたり、地元の若手を集めた「東海ストーンクラブ」という団体に入れてもらったりして、わからないことは周りの人たちにどんどん質問していきました。今から思うと、本当にいろんな方から支えられて今があるんだな、と思っています。

―ちなみにご趣味はなんですか?

鈴木 小学校から中学校までサッカーをやっていて、もう少し大きくなってからはバイクや車が好きになったんですが、今も好きで続けているのは結局サッカーですね。
30年くらい前に「ドーハの悲劇」というのがあったでしょう?その後にJリーグが始まってサッカー人気が盛り上がってきた頃に、知り合いがチームを立ち上げるというので自分も参加したんです。それからはずっと続けていますよ。今はシニアのチームにいて、少し前の大会で愛知県の2位になったこともあるんです。
もちろん試合は大変ですけど、お酒も大好きなので、「勝ってみんなでうまいビールを飲もう!」というのがモチベーションになっています(笑)。

―お墓を建てるうえで、もっとも大切にしていることはなんですか?

鈴木 お墓づくりは家を建てるのと同じで、一生に一度の買い物ですから、きちんと安心していただける石屋さんであり続けたいと思っています。そのために、日本石材産業協会という一般社団法人が認定している「お墓ディレクター」という資格も取得しました。
それと、「ほかのお店だと値段の話しかしてくれない」という声も聞きますが、私のところは決してそんなことはありません。お墓を建てることは初めてのことで不安に思っていらっしゃる方も多いでしょうから、まず石に関する詳しいご説明をしたうえで、「誰のために建てるのか?」といった、お客様一人ひとりの想いについてもしっかりと耳を傾けています。

鈴木石材店による建墓例②

―鈴木さんにとって、石屋さんという仕事の魅力はなんですか?

鈴木 お墓づくりを通して、多くのお客様から喜んでいただけることですね。それこそ涙を流してくださる方もいて。そういうのは本当に心にグッときますね。若い頃には人から感謝されるような機会って滅多にありませんでしたから(笑)、「こんな自分でも感謝していただけるんだな」という、そういうありがたみが一番のやりがいになっているのは間違いありません。

―最後に今後の目標を聞かせてください。

鈴木 少し話は逸れるんですけど、近所の方で、よくお店へ遊びに来ていただきながら、いつも「俺は墓なんかいらん」と言っていた方がいたんです。でもあるとき、「親父が亡くなったからお墓を建ててくれ」と言われて。涙を流しながら「親父を亡くしてみて、初めてお墓が大事だってわかった・・・」と。
そのときのことが強く印象に残っているのですが、お墓は遺された方々が亡くなられた方のことを想い、感謝を伝えると同時にご供養も行なっていく、とても大切なものだと思うんです。ですから自分も、お墓が必要な方に向けて、全力で、必ず満足していただけるものを届けていく。それが一番の目標です。
あと、この仕事をしていると、今でもお客様から祖父の名前がときどき出てくるんです。そういうことがあると、改めて「祖父の代からこれまでの間に、うちで建てさせていただいたお墓をちゃんと守っていかなくては」と、気が引き締まる瞬間でもあります。
きちんとしたお墓をつくり、お墓を建てた後もしっかりとサポートを行なっていく。いつまでも、そんな石屋さんであり続けたいと思っています。

鈴木石材店

所在地:愛知県刈谷市御幸町6-46
TEL:0566-21-1413/FAX:0566-70-9311
ホームページ:http://www.boseki-hakaishi.com/

いしマガ取材メモ

「これまでにたくさんのお客様と周りの仲間に助けられてきた」という鈴木さん。今も人と人とのつながりをとても大切にしており、もしも困っている仲間がいたら、すぐ助けに行くようにしているのだとか。そんなエピソードからも、誠実で心優しい人柄が感じられました。 さらに同店は、気になる墓石があったら、その都度の細かい見積もりが可能。トータルの費用がわかりやすいので、「外柵などほかの部材も入れたら、結局は高額になってしまった・・・」などということもありません。相談も無料ですから、ぜひお気軽にお店まで足を運んでみてください。