銘店“石屋”シリーズ (有)石玉石材/岐阜県多治見市
お墓を通してご縁を深め お客様の人生を豊かにする。
岐阜県多治見市の(有)石玉石材は1905年の創業以来、墓石の販売・施工を中心に、神社仏閣や文化財の石工事、記念碑の製作・施工など、石に関する幅広い依頼に対応しながら、堅調に実績を重ねてきている。
同社では2023年に四代目となる水野恵介さんが新社長に就任し、三代目の水野文雄氏からバトンを受け継いだ。今回は水野恵介社長に現在の取り組みや今後の展望などについてお話をうかがいました。

水野恵介さん(平成3年生まれ)
(有)石玉石材の四代目。学生時代は剣道部・バレーボール部に所属。大学時代には中国で語学留学も経験。現在は会社経営を行ないつつ、地域密着の石材店として地元・多治見市の活性化に向けた取り組みなどにも力を注いでいる。
―子供の頃から家業に入ることは決めていたのでしょうか。
水野 私には姉が3人おり、唯一の男ということもあって、小さい頃から何となく家業を継ぐことを期待されているように感じていました。子供の頃から石屋の仕事を見てきたため、「自分にできるのだろうか」という不安もありましたが、それ以上に家業を継ぐことへの責任感の方が強かったように思います。
―入社してからは、どのような仕事を経験されてきたのでしょうか。
水野 大学を卒業して家業に入り、最初の2年間は現場で働きました。その後、事務仕事と営業を担当するようになりましたが、営業を任されるようになった当初は、思うように成果を出せないことも多く、経営のことも含めて様々なことを考え、学んだ時期でもありました。
私はもともと、苦しい状況から逃げることが嫌いで、現実にしっかりと向き合い、その中でできることを一つひとつ積み重ねていく姿勢を大切にしたいと考えてきました。そうした考えのもとで始めた取り組みの一つが、ニュースレター「石玉通信」の制作です。
当社では折込チラシを配布したり、交通量の多い通り沿いに展示場を構えているため、そうしたきっかけでご来店いただくケースも多いのですが、お寺様や葬儀社様、既存のお客様からのご紹介や口コミによるご来店者様も同様に多い傾向にあります。
そこで、当社の取り組みや考え方を紹介する「石玉通信」を発行し、お寺様や既存のお客様にお渡しする取り組みを始めました。「石玉通信」の目的は、当社とご縁のある方々との関係性をより深めていくこと。そして一人でも多くの方に当社のことを知っていただくことにあります。
当社では現在、追加彫りやお墓じまいのご依頼も増えていますが、その多くは既存のお客様からのものです。その点を踏まえると、「石玉通信」の効果も少なからずあるのではないかと感じています。また、「石玉通信」を通じて講演会の依頼をいただいたり、これまで取引のなかったところからお客様をご紹介いただいたりと、様々な効果を実感しています。
―「石玉通信」は基本的に毎月発行されていると聞きました。
水野 毎月発行していることで、お寺様や得意先様へお届けしながら訪問できるという利点もあります。ただし内容を考えるのは毎回大変で(笑)、心が折れそうになることもありますが、「石玉通信」を楽しみにしてくださっている方がいらっしゃるので、そうしたお客様の反応を励みに、これからも頑張って続けていきたいと思っています。
―ホームページやSNSでの情報発信にも力を入れていらっしゃいますよね。
水野 そうですね。ウェブでの情報発信も大切ですので、週に2回は更新するようにしています。
以前、情報発信の中で、当社の工場に切削機や研磨機があることを紹介したところ、少し離れたエリアの石材店の方から加工のご依頼をいただいたこともありました。喜んで対応させていただきましたが、今後はこうした同業者間での仕事のやり取りや、人員・機械・設備等を、お互いの会社で共有し合うような取り組みも大切になってくるのではないかと感じています。

㈲石玉石材が手掛けた墓石の建立例
―ここで少しパーソナルな質問として、水野さんの趣味や特技を教えてください。
水野 中学までは剣道を、高校・大学ではバレーボールをしていました。
趣味と言えるほどではありませんが、旅行は好きですね。これまで行ったことのない場所へ行くのが好きで、観光地でなくても全く問題ありません。街並みを見ながら、「どうしてこうなったのだろう」「この地域の産業はどのように発展してきたのだろう」など、いろいろと考えながら見て回るのが好きですね。
―今後の目標を教えてください。
水野 何より、会社を長く続けていくことが一番の目標です。そのためにも、会社を今以上に良くしていくにはどうすれば良いのかを考え、実践していきたいと思っています。そして、従業員の皆さんに「石玉石材で働いて良かった」と思っていただける会社にしていきたいと考えています。
また、お墓の仕事を通して先祖供養の大切さを身をもって感じていることも大きく、この供養の大切さを一人でも多くの方に伝えていく取り組みも重要だと考えています。「石玉通信」でも、そのことを意識したメッセージを発信するようにしていますが、供養の気持ちを大切にして過ごしていくことは、自分の人生を豊かにするものだと思っています。これからも弊社とご縁を持っていただける方々の人生を少しでも豊かにするお手伝いをしていきたい。そのような姿勢で、お墓づくりの仕事に邁進していきたいと考えています。
石材店の仕事には多くのやりがいがあります。お墓づくりの際、お客様の想いをカタチにし、心から喜んでいただけた時には、とても大きなやりがいを感じます。お墓づくりをご縁に、今も仲良くさせていただいているお客様も多くいらっしゃり、本当に良い仕事だと感じています。
入社当初は「自分にできるかな」という迷いや不安もありましたが、今ははっきりと言えます。石材店の仕事をさせていただくことができて、本当に良かったと。

自社で加工できる体制を整えている
(有)石玉石材
所在地:岐阜県多治見市大畑町赤松14-7
TEL:0120-281-569
ホームページ:https://ishitama.net/
いしマガ取材メモ
高校時代から石材店を継ぐことを決意していたという水野恵介さん。「自身の成長が会社の発展につながる」という信念のもと、地域や業界の各種団体に所属し、勉強会やセミナーにも積極的に参加されています。常に新しい情報を取り入れ、良いと思ったことはすぐに実践へと移す行動力の持ち主。その一方で、優しい笑顔と穏やかな語り口から伝わってくる温かな人柄も印象的で、そのギャップも水野さんの大きな魅力だと感じました。お墓や終活に関する相談にも丁寧に対応されており、少しでも不安や疑問があれば、まずはお気軽に相談してみることをお勧めします。きっと、その柔らかな笑顔で迎えてくれるはずです。




